2023-01-25

不動産投資で固定資産税はいくらかかる?計算方法やシミュレーション

  • 海外不動産コラム

不動産投資を行うなかで、さまざまな税金が発生します。とくに固定資産税は、不動産を所有しているだけで課せられる税金であり、納税額を把握する必要があります。

今回の記事では、不動産投資における固定資産税の概要に加え、計算方法・シミュレーションをまとめていきます。固定資産税納付時の注意点も紹介しているので、最後までご覧ください。

不動産投資における固定資産税とは?

固定資産税とはどのような税金なのでしょうか。不動産投資における固定資産税の概要を紹介します。

「不動産」と「固定資産」の違い

そもそも、固定資産とは、1年以上の長期にわたり使用または利用する目的で保有する資産のことです。主に、会社の備品や設備などの「有形固定資産」、特許や商標権といった「無形固定資産」、有価証券や長期貸付金が含まれる「投資・その他の資産」の3つに分けられます。

また、地方税法では、土地・建物・償却資産などの不動産についても、「固定資産」であると定められています。つまり、固定資産という大枠のなかに「不動産」も含まれており、固定資産税の対象となるわけです。

不動産の固定資産税を支払う人と支払い方法

不動産の固定資産税を支払う人は、毎年1月1日の時点で不動産を所有している人(固定資産課税台帳に登録されている)です。ある年の途中で不動産を売却しても、年始時点での所有者が固定資産税を全額支払わなければなりません。

そこで、負担額の不公平さを取り除くために、決済日を基準に日割りで計算し、決済日以降の固定資産税分は、買主が売主に支払うことが一般的です。

また、固定資産税の支払い方法は、「窓口での支払い」、「口座振替による自動引き落とし」、「ペイジー払い」、「クレジットカードによる支払い」の4つに対応しています。自治体によって異なる場合がありますが、基本的には年4回に分けて納税します。

不動産の固定資産税は経費計上が可能

不動産の固定資産税は、経費として計上することが可能です。「租税公課」という経費項目で計上し、節税効果を狙えます。なお、固定資産税は一般的に年4回に分割して支払いますが、納付金額が確定した時点で、その年における経費に計上できます。

不動産投資における固定資産税の計算方法

不動産投資では、いくらくらいの固定資産税が発生するのでしょうか。固定資産税の計算方法をチェックしたうえで、支払いの準備をしましょう。

固定資産税は「固定資産税評価額の1.4%」

不動産投資における固定資産税の税率は、固定資産税評価額の1.4%です。固定資産税評価額とは、各不動産が所在する市区町村が決定した評価額のことで、土地も建物も3年に1度、評価額が更新されます。

土地と建物の固定資産税評価額

土地や建物の評価方法を定めた固定資産評価基準に基づき、自治体の担当者が1軒1軒個別に固定資産税評価額を計算します。一般的に、固定資産税評価額は物件価格の約70%とされています。

固定資産税評価額の調べ方

固定資産税評価額を調べるには、次の3つの方法を使います。

・課税明細書

・固定資産課税台帳

・固定資産評価証明書

課税明細書は、毎年4月〜6月にかけて届く明細書のことです。「価格欄」に記載されているのが固定資産税評価額となります。

次に、固定資産課税台帳は、不動産を管轄する市区町村の役所で閲覧できる書類です。。不動産の所有者の氏名・住所、床面積などに加え、固定資産税評価額や課税標準額が記載されています。

固定資産評価証明書とは、不動産を管轄する市区町村の役所で取得可能な書類です。土地や建物、企業所有の機械や建築物などについての資産評価額を記載しています。

不動産投資の固定資産税計算シミュレーション

不動産投資における固定資産税の計算をシミュレーションしていきます。固定資産税の計算では、土地部分と建物部分を別々に計算する点に注意しましょう。

新築一戸建ての固定資産税

はじめに、新築一戸建ての固定資産税シミュレーションです。例として、固定資産税評価額が土地1800万円(面積200㎡未満)、建物1300万円(床面積120㎡未満)でシミュレーションを行います。

土地は小規模住宅用地の特例対象で、課税標準額は評価額の1/6である300万円となります。そして、土地部分の固定資産税額は、税率1.4%をかけて4万2000円です。

建物部分は、1300万円に税率1.4%をかけた18万2000円が課税標準額です。今回のケースだと、新築の一戸建てなので特例が適用され、課税標準額を1/2にした9万1000円が固定資産税額となります。

土地部分と建物部分の固定資産税を合計し、13万3000円を納税します。

新築マンションの固定資産税

次に、新築マンションの固定資産税です。土地全体における固定資産税評価額が6億円(1戸あたり200㎡未満、敷地権割合1/60)、建物の床面積に対する固定資産税評価額が3000万円(床面積120㎡未満)とします。

新築マンションの土地部分は、小規模住宅用地の特例から6億円に1/6かけた1億円が課税標準額です。そして、課税標準額に税率1.4%と、敷地権割合の1/60をかけた約2万3000円が固定資産税額となります。

次に、建物部分の固定資産税額は、3000万円に税率1.4%をかけて、新築から5年間は1/2になる軽減措置を考慮し、21万円となります。

土地と建物部分を合計し、約23万3000円を固定資産税として納税します。

中古マンションの固定資産税

築15年の中古マンションを所有している場合の固定資産税をシミュレーションします。土地全体の固定資産税評価額が4億8000万円(1戸あたり200㎡未満、敷地権割合1/50)、建物の床面積に対する固定資産税評価額が2200万円(床面積120㎡)とします。

中古マンションの土地全体における課税標準額は、小規模住宅用地の特例で1/6をかけて8000万円です。そして、課税標準額に税率1.4%と、敷地権割合1/50をかけた2万2400円が固定資産税額となります。

建物部分に関しては、2200万円に税率1.4%をかけて30万8000円が固定資産税額です。

土地部分と建物部分の固定資産税額を合計し、33万400円を納税します。

ワンルームタイプの固定資産税

ワンルームの固定資産税をシミュレーションします。土地の固定資産税評価額が1500万円(200㎡未満)、建物の床面積(120㎡未満)に対する固定資産税評価額が700万円とします。

土地部分の課税標準額は、小規模住宅用地の特例で1/6をかけて250万円となります。また、課税標準額に税率1.4%をかけて、3.5万円が固定資産税額です。

建物部分の固定資産税額は、700万円に税率1.4%をかけて9.8万円です。

土地と建物部分を合計して、13.3万円が納税する固定資産税額です。

不動産投資の固定資産税を納付する際の注意点

不動産投資で固定資産税を納付する際には、いくつかの注意点に気をつけましょう。

軽減措置に該当しているかをチェックする

1つ目の注意点は、自身が保有する不動産に対して固定資産税の軽減措置が対象であるか確認することです。以下のとおり、主に4つの軽減措置について確認しましょう。

・新築住宅の減額

・認定長期優良住宅の減額

・住居用地の減額

・その他

新築住宅の減額

1つ目の新築住宅の減額は、住宅にかかる固定資産税を1/2(居住部分で1戸当たり120㎡相当分までに限る)にするものです。

「2024年3月31日までに建てられた新築住宅であること」、「専有部分のうち居住部分の床面積に共有部分の床面積を按分し、加えた床面積が40㎡以上、280㎡以下であること(賃貸住宅の場合)」、「専有部分のうち居住部分がその専有部分の1/2以上であること」が条件となっています。また、3階建以上の耐火・準耐火建築物である場合は減額期間が5年間で、該当しない場合は3年間です。

認定長期優良住宅の減額

上記の条件に加え、長期優良住宅の普及の促進に関する法律第10条第2号に規定する認定長期優良住宅であった場合には、減額期間が7年になります。ただし、3階建以上の耐火・準耐火建築物であることが条件で、それ以外は減額期間が5年間です。

住居用地の減額

住宅用地の減額措置もあります。1戸につき200㎡以下の部分(小規模住宅用地)に該当すると固定資産額が1/6に軽減されます。また、1戸につき200㎡を超える部分(一般住宅用地)に関しては、固定資産額が1/3に軽減されます。

固定資産税の支払いを延滞しない

2つ目は、固定資産税の支払いを延滞しないことです。仮に、固定資産税の支払いを延滞すると、地方税法の規定に従い、延滞料が発生してしまいます。

2022年1月1日以降の延滞料は、納付期限の翌日から1ヶ月先までが4%、1ヶ月を超えた段階からは7%に増えます。また、延滞が長期間続くと最悪の場合、資産を差し押さえられる可能性もあります。今後の資産運用が難しくなることも考えられるので、固定資産税の支払い延滞に注意しましょう。

まとめ

不動産投資を行うなかで、固定資産税の納税が義務付けられています。固定資産税は、経費として計上可能であるほか、計算方法が定められているので、シミュレーションも可能です。

ただし、新築・中古で適用される軽減措置や、敷地面積でも計算結果が異なるので注意が必要です。また、固定資産税の納税を延滞すると、別途延滞料が加算されることにも気をつけてください。

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