海外不動産_自己資金_ローン

値上がりが期待できる海外不動産投資を始めようとする場合、「自己資金はどのくらい必要なのか?」また「外国人が現地銀行でローンを組むことはできるのだろうか?」と考えたことはございませんか?

そこで、本記事では海外不動産投資をする際に必要になる自己資金の目安や、ローンを組める国内外の金融機関について、詳しく解説します。
海外不動産投資の資金調達でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

1 海外不動産は現金で購入する

海外不動産を購入する際は、現金を用意するのが一般的です。
国内金融機関の多くは海外物件を融資対象としておらず、また非居住者の外国人が現地銀行で住宅ローンを借りるのも難しいからです。

1-1 海外不動産の購入ではローンの利用が難しい

例えばフィリピンの場合、住宅ローンの融資をする銀行としてBDO銀行が有名です。住宅ローンを提供する条件は次のようになっています。

  • クオータ(永住)または優先移民ビザを取得している者
  • 特別居住者ビザを取得している者
  • 国の一部の地域で永住権と就労ビザを含む特定の一連のビザのいずれかを取得している者

フィリピンでは非居住者が住宅ローンを借りることはできず、申し込みの際にも合法的に居住している証明が必要です。このほかの海外銀行では、米ユニオン銀行は特別居住者ビザを持つ外国人のみを融資対象としています。

アメリカで住宅ローンを借りる場合、アメリカでの収入証明が必要になり、さらにアメリカ国内でのクレジットカードの信用履歴(返済をしている実績)が求められます。海外不動産のために融資をしている国内金融機関もほとんどありません(詳細は後述)。

このように国内でも海外でもローンを組むのが難しいため、海外物件はなるべく現金で購入するのが原則となります。

1-2 東南アジアの新興国では、手頃な価格で購入できる物件もある

成長著しいアジア地域の中でも、特にシンガポールや香港の不動産は価格が相当上昇しています。しかし、カンボジアやフィリピン、タイといった新興国は価格も手ごろで、外国人でもコンドミニアムの所有権は取得できるため、人気の投資先となっています。

例えば、フィリピンの高級住宅街であるフォートボニファシオでは、2018年時点でのコンドミニアム平均価格(㎡単位)は3,908ドル(約41万円)となっています。40㎡の物件なら約1,670万円となります(参考:global property guide)。

インドネシアやカンボジアなどでは、さらに安い価格で購入できます。インドネシアのジャカルタでは平均㎡単価が2,595ドル(約27万円)、カンボジアのプノンペンでは平均㎡単価が$2,913(約31万円)となっています。40㎡のコンドミニアムであれば、それぞれ約1,100万円と1,250万円で購入可能です(参照元同上)。

なお、これらはあくまでも平均単価なので、物件によってはさらに安く購入できる場合もあります。経済発展が進む東南アジアの一部は、世界中の投資家がコンドミニアムを購入するため、将来の値上がりが期待できるのも特徴です。

1-3 プレビルドのコンドミニアムならさらに安く購入できる

新興国の新築コンドミニアムの場合、完成前に購入するプレビルド物件であれば、割引価格で購入できます。コンドミニアムは完成までに数年かかるため、早い段階で購入すると例えば10%以上の割引価格で販売されることがあります。現金で支払う場合、さらに割引率が高くなるケースもあります。

住宅ローンを借りるのが難しい海外不動産投資は、プレビルド物件を割安で現金で購入し、完成後に転売して利益を出すというスキームが成り立ちます。

2 海外不動産投資で必要になる自己資金の目安

海外不動産投資をするには、具体的に自己資金がどの程度必要なのかを見ていきます。

2-1 新興国のケース

東南アジアを中心とした新興国のなかでも、どの国・どの地域の不動産を購入するかによって必要資金は異なります。

フィリピンやタイの都市部ではすでに価格が高騰していますが、インドネシアやカンボジアでは手頃な価格で購入できます。例えば、カンボジアの首都プノンペンの手頃な価格のコンドミニアムは㎡あたり平均1,400ドルになります。一般的な40㎡程度のコンドミニアムであれば、56,000ドル(約600万円)あれば購入できます。

投資先として人気があるフィリピンのマニラ首都圏では、㎡単価平均で3,952ドル(約42万円)、またタイのバンコクでは㎡単価平均で5,266ドル(約56万円)となります。40㎡のコンドミニアムを購入する場合、それぞれ1,680万円と2,240万円です(参照:Global Property Guide)。

現金で全て用意するのは難しいという場合は、金利は高くなりますが、デベロッパーのインハウスローン(IHL)を利用する方法もあります。フィリピンやタイでインハウスローンを借りる場合は、頭金として10~20%を支払う必要があります。2,000万円程度の物件なら、400万円ほどの現金は必要になるでしょう。

2-2 先進国のケース

欧米などの物件を購入する際も、ローン申請時に頭金が1〜2割ほど必要になる場合があります。

例えばハワイの物件を参考に見てみます。ホノルルのオーシャンフロントのコンドミニアムで、1966年建築、2008年に改築した物件の販売価格は86,000ドル(約902万円)です(zillowより)。この物件は管理費が月1,000ドルほど必要なので、ローンを組む場合には出費も計算に入れる必要があります。

国内でローンを組めるとして、頭金20%が必要になる場合は200万円ほどの自己資金を用意することになります。ほかにも雑費が出るので、計300万円ほどの現金は必要になるでしょう。

3 海外不動産投資で融資を受けるには

海外不動産投資でローンを組むのは難しいですが、不可能というわけではありません。国内と海外で融資を受けられる金融機関をご紹介します。

3-1 融資を受けられる国内金融機関

海外不動産投資へのローンを提供している国内金融機関として、オリックス銀行があります。同行は不動産担保ローンを提供していますが、これはあくまでも「所有している不動産を担保に借りられるローン」であり、対象となる国は限定していません。

借入金額は1,000万〜2億円以内となっています。借入期間は1年以上35年以下で、金利は3.300〜3.675%です。借り入れ条件として、所有している不動産は居住用であり、なおかつ位置するエリアが首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市に限られます。

このほか日本政策金融公庫で、条件にもよりますが海外不動産購入のために融資を受けられる場合があります。条件とは、すでに事業として不動産運用を行っており、海外進出する正当な理由があること、などになります。融資限度額は7,200万円、設備資金として返済期間は最長20年となります。

3-2 融資を受けられる海外の銀行

海外銀行から融資を受ける場合、HSBCが多く利用されています。HSBC(The Hongkong and Shanghai Banking Corporation)はイギリスに本社を構える持ち株会社で、150年以上の歴史があります。融資限度額は、国にもよりますが物件の70%前後で、金利は2〜4%程度となります。

HSBCで預金残高1,000万円以上のプレミア口座を持っていると、融資が通りやすくなることもあります。保有している不動産を担保に融資を申し込むことも可能です。このほか、手数料として借り入れ額の数%程度、翻訳手数料、繰上返済する場合は繰上返済手数料などが発生する場合もあります。

現地銀行から住宅ローンを借りるのが難しい場合は、前述したコンドミニアムのデベロッパーから資金調達を受けるという方法もあります。例えばフィリピンのコンドミニアムの場合、購入金額の10~20%の頭金を支払うことで、インハウスローンを利用できます。ただし、金利は銀行で借りるよりも大幅に高くなります。

なお、コンドミニアムを開発するデベロッパーについて、フィリピン行政機関のHLURB(土地利用規則委員会)からライセンスを取得するまでは販売することはできないため、該当するライセンスをきちんと取得しているかどうかを確認することが大切です。

3-3 海外不動産投資でフルローンは可能か

海外不動産を購入する際に、フルローンを借りるというのは難しいでしょう。日本で住宅を購入する場合には、新築であればほぼ100%ローンを借りることは可能です。これは、購入する不動産を居住目的で取得する場合であり、なおかつ購入者の収入を審査対象にしているためです。収入が多いほどフルローンを組める可能性は高くなります。

日本で不動産投資をする場合には、購入する物件の収益性が担保となって融資額が決定されます。融資を受ける方の収入もある程度加味されますが、基本的には物件で担保価値が評価されます。

一般的に国内のどの金融機関も、海外不動産を購入するためのローンは用意していません。また海外で購入する予定の不動産を担保にすることもありません。オリックス銀行のように不動産担保ローンを提供するところもありますが、担保とする不動産(居住用に限る)はあくまでも国内の物件です。

さらに日本の不動産を担保とする場合でも、築年数がある程度経過している建物の評価はそれほど高くありません。資産価値の高い住宅でなければ、ローン金額もさほど期待できない可能性があります。

仮に海外銀行を利用してローンを借りることができても、100%融資を受けられるのはまれでしょう。頭金として一般的に20〜30%は必要となる傾向にあります。

4 まとめ

海外不動産投資をする際にローンを組む場合、条件が厳しめになることを留意しておきましょう。また、現地に移住するか、さらにそこでの信用履歴を作ることができるのであれば、現地の銀行を利用することもできます。なお、融資を受けられる場合でもフルローンは難しいので、頭金の20〜30%程度は必要になります。

東南アジアであれば、比較的安い価格で購入できるコンドミニアムを見つけることができます。あるいは金利が高くなりますが、デベロッパーが用意しているインハウスローンを利用することも可能です。

いずれにしても頭金としてある程度の現金は必要になるため、海外不動産投資を始める際は、手数料も考慮して少し多めに準備しておくことが大切です。

※本記事は、セカイプロパティを運営する株式会社ビヨンドボーダーズが独自に調査し収集した情報であり、各金融機関の商品を説明しているものではございません。また情報の収集や精査には細心の注意を払っておりますが、内容の完全性・正確性・有用性について保証するものではないことをご承知おきください。


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