2018-07-05

ニュージーランドで銀行口座を開設する方法!必要書類や金利まで紹介

  • 海外不動産コラム


安全で穏やかな人々が住んでいるニュージーランドは、旅行先としてだけでなく、移民希望国としても大人気です。リタイア後に、ロングステイをしたいと考えている方も多いでしょう。 最近では、ニュージーランドの不動産を、ニュージーランド国外から購入する人も増えてきました。

不動産購入者は、ニュージーランドの銀行口座を開設する必要があります。なぜなら、不動産購入時に必要な資金送金や購入不動産を貸し出した時の家賃の受け取りなどで、現地の銀行口座が必須となるからです。 

ニュージーランドに住む予定の方やニュージーランドで投資をしたい方、日本からニュージーランドの不動産を購入予定の方々のために、ニュージーランドの銀行口座について説明していきたいと思います。

ニュージーランドの銀行口座を開設するメリット


ニュージーランドの銀行口座を開設すると、いろいろなメリットを享受することができます。

安全な資産管理に最適

昨今の日本を取り巻く社会情勢を考えると、「念のため、有事に備えたほうがいい。」という意見は看過できないものとなってきています。万が一の場合に備えて、「日本国内だけでなく海外に資産を分散しておき、リスクに備える。」ということは、とても賢い方法でしょう。

ニュージーランドは、地理的にも他の国に比べてリスクが低く、政治や経済分野でも安定しています。これらの理由により、安全な投資先として人気があり、海外からの移民希望者や不動産購入者も多いのです。

ニュージーランドの大手銀行は、ムーディーズやS&Pなどの格付会社からも高く評価されています。ニュージーランドの銀行に口座を開設することは、安全な資産管理のためにもおすすめです。世界的な金融危機の際にも、ニュージーランドは他国に比べてダメージが小さかったことでも有名です。

利息が高い

ニュージーランドは、銀行口座の利息を高めに保っています。例えば、後ほど紹介するニュージーランド・セービング銀行の定期預金(Term deposits)では, $10,000以上を5年預けると4.10%も利息がつきます。(2018年 6月のデータ)

期間限定のプロモーションもよくあるので、入金のタイミングをそれに合わせれば更に高い利息がつきます。

非居住者の口座についた利子への課税は、居住者への税率より優遇されています。「Non Resident Declaration」という書類が必要ですが、希望の課税方法を選択して提出すれば、減税あるいは免税措置を受けることができます。

為替レートの変動を利用して儲けることができる

現金の預け入れ時期・引き出し時期に気をつけて、為替の変動をうまく利用すれば、その差額だけでも大きな利益を得ることができます。

ニュージーランド政府が、海外からの投資を推奨している

国自体が海外からの投資を推奨しているので、日本からも投資し易い環境となっています。投資の対象としては、前述のように、定期預金や一般的な金融商品だけでなく、不動産も人気が高くなっています。投資に対する規制が厳しくないので、不動産購入のための送金や様々な場面において、煩わしい手続きをする必要が少ないのがメリットです。

また、ニュージーランドの銀行のインターネットアカウントを使用することにより、世界中に簡単に海外送金ができるようになります。もちろん、日本への送金も手軽にできます。そのおかげでニュージーランドだけにとどまらず、世界中への投資がしやすくなります。

口座開設する際におすすめのニュージーランドの銀行


以前は、ニュージーランドを旅行で訪れただけの観光客でさえ、簡単に銀行口座を開くことができました。しかし、最近はマネーロンダリングやテロリスト対策のために、滞在資格や本人確認・住所の確認などにおいて、口座開設時のチェックが厳格になってきました。

特にニュージーランド非居住者には口座開設が厳しくなってきましたが、日本にいながらニュージーランドの銀行の口座を開設したい方もいらっしゃると思います。そのような方におすすめの、日本からでも口座を開設できる銀行を2つ紹介します。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ bank)


S&Pの格付けでAA−/ムーディーズでAa2の評価を取得する優良銀行で、オーストラリア・ニュージーランドを始め、太平洋地域・アジア・アメリカ・ヨーロッパ・中東を含む32ヵ国・地域で事業を展開しています。

日本支店(東京・大阪)では現地口座開設媒介サービスを提供しており、日本で現地の普通口座を開設できます。申し込み期間は、日本出発予定日の1ヶ月前から2週間前までで、媒介手数料と外国送金電信料で¥9,000かかります。キャッシュカードの暗証番号設定・受け取り場所は、現地支店となります。

日本人スタッフのいる現地支店もあり、ニュージーランド国内に日本語対応しているATMがあるのも便利です。

オークランド・セービング銀行(ASB )


オーストラリアのコモンウェルス銀行の傘下であり、ニュージーランド全域に支店を持つ信頼のある銀行です。ASBグループは、銀行を始めSovereign(住宅ローン及び生命・健康保険)・ASB Securities (株取引)・ ASB Group Investments (投資・退職者貯蓄)で成り立っており、ニュージーランド最大規模の金融・保険のサービスをしています。このように総合的なサービスを提供しているので、ニュージーランドでの投資や不動産購入を検討中の方、移民をする方におすすめです。

全国初のインターネットバンキング・モバイルアプリを導入したオークランド・セービング銀行は、金融専門誌「The Banker」により New Zealand Bank of the Yearに11回も選ばれ、ニュージーランド国内での評価も高いので安心です。

ニュージーランド非居住者の口座開設が年々厳しくなっている中、非居住者の口座開設やデビットカードの作成に対応している数少ない銀行の一つです。規定は変更される可能性もあり、海外では支店や担当者により対応が違うこともよくあるので、実際の手続きの際には前もって問い合わせをしましょう。日本人スタッフのいる現地支店もあります。

オークランド・セービング銀行日本支店でも、現地口座開設媒介サービスを利用できます。出国前にスタッフが日本語ですべてをサポートしてくれ、手厚いサービスを受けることができます。銀行口座関連だけでなく、住宅事情や保険、税金、学校システムなど日常生活へのアドバイスも受けることができるので、ニュージーランドでの新生活を不安無しで始めることができます。

オークランド・セービング銀行のバンクカードは、ニュージーランドでデビットカード・EFTPOSとして使えます。日本でも郵貯とセブン銀行のATM やPLUSマークのあるATMで使えるので便利です。

ニュージーランドで銀行口座を開設する方法


オーストラリア・ニュージーランド銀行かオークランド・セービング銀行で口座を開設したい場合、①現地の銀行に直接行く②日本の支店の、現地口座開設媒介サービスを利用する③オンラインで口座を開設する、の3つの方法を選ぶことができます。

日本支店で口座を開設する場合も、ニュージーランドに到着してからの口座開設の場合も、前もって予約を入れましょう。

必要書類

身分証明書

パスポートの他にもう一つ、身元を確認できるものが必要です。写真付きの身分証が望ましいので、運転免許証が一般的です。現地ではVISA(ワークビザなど)も提出する必要があります。

日本で運転免許証を取得している人は、ニュージーランドに長期滞在をする予定の方は、国際免許証に書き換えておくと身分証の代わりにもなり便利です。

住所確認書類


<日本で口座開設する場合>

住民票を持参するのが一番いいでしょう。日本で口座開設をした後で、現地の支店に身分証と住所確認書類を持参しなければなりません。その場合の住所確認は、現地で口座を開設する時ほど厳しくないようです。

<ニュージーランドで開設する場合>

住所と名前が載っている公共機関発行の書類が必要となります。例えば、政府からの文書や光熱費の請求書・自宅の賃貸契約書などがこれにあたります。

口座に現金を入金

日本支店では、日本円での振込ができなくなった銀行もありますのでご注意ください。

マイナンバーかニュージーランドの納税者番号を登録

ニュージーランドの口座開設時でも、日本のマイナンバーを登録しなければならなくなりました。ニュージーランドの納税者番号をお持ちの方は、それを登録します。

その他、日本で口座を開設した場合は、英文の残高証明書を求められることがあります。最新の情報は、各銀行の日本支店にお問い合わせください。

口座の種類

通常は、「Checking Account 」と「 Savings Account」をまず開設します。Checking Accountは日本の当座預金口座のようなタイプで、小切手の振り出しやクレジットカード、公共料金の支払いなどに使います。Savings Accountは貯蓄預金口座です。

オーストラリア・ニュージーランド銀行のChecking Accountでは、口座維持手数料が無料のものあります。(ANZ Go Account/ ANZ Jump Start--21歳未満かフルタイムの学生用)

オークランド・セービング銀行のChecking Accountの口座維持手数料は有料ですが、明細書の郵送を希望しなければ無料になります。取引の明細はインターネットアカウントでいつでもチェックできますので、明細書の郵送はなくても困りません。

Saving Accountの口座維持手数料は、どちらの銀行も無料です。

口座を開設する際、インターネット口座も忘れずに希望しましょう。インターネット口座があれば、ニュージーランド国外にいても送金や振込などいつでもできるようになります。また、ほとんどの銀行にはアプリがありますので、ダウンロードすると便利です。

必要書類確認後

開設したい口座を選んで,書類にサインをすれば完了です。サインは、パスポートと同じものがいいでしょう。

バンクカードはその場で渡される時と登録住所に郵送される場合があります。その場で発行してもらった場合は、カードの裏にサインをし(書類と同じもの)同時に暗証番号(PIN)を設定します。バンクカードを郵送で受け取った時にも、すぐにカードの裏にサインをしましょう。暗証番号(PIN)設定とアクティベートも忘れずにしてください。

日本の支店かオンラインで口座を開設した場合は、ニュージーランドに到着後、現地支店で受け取ることになります。

ニュージーランドの銀行口座開設する際の注意点


ニュージーランドの口座を保有するにあたって、注意すべきこともあります。

破綻時の預金者保護制度が無い

日本にはペイオフ制度があります。金融機関が破綻した際には、預金保険機構が預金者に1,000万円(とその利子)を限度に払い戻しをします。しかし、ニュージーランドの銀行が破綻した場合には、ペイオフ制度のような保証はありません。

過去の世界規模の金融危機の時には政府が個人預金者に対し保証しましたが、あくまでも暫定的な措置であり、今後も同じ措置が行われるとは限りません。

為替の変動が激しい

ニュージーランドドルは、アメリカドル・イギリスポンドなどの他国通貨に比べて少ない流通量です。そのため、何か事件があると為替レートに影響を受けやすく、大きく変動します。

まとめ


ニュージーランドの銀行口座について解説してきましたが、いかがでしたか?

ニュージーランドの銀行は、S&Pやムーディーズの格付けで高い評価を得ているので安心感が高いのが魅力です。銀行口座の利息も高く、移民が増えるに連れて不動産の価格も上がっており、これからもますます価値が出てくるでしょう。ニュージーランドは、様々な方法で投資するのに最適の国なのです。ニュージーランドの銀行口座を開設して、賢い資産運用をしましょう。