首都カイロから東に134kmに位置するスエズで、来年7月にも新しい都市建設が始められることがわかった。
都市部の人口集中が進み、環境問題や電力・エネルギー不足が懸念される中、IoT(Internet of Things:もののインターネット化)を活用した「スマートシティ」の開発は世界各国で進められている。
エジプトでは「持続的開発戦略・エジプトビジョン2030(Sustainable Development Strategy 2030)」とする開発計画を掲げており、2030年に向け、経済開発はもちろん、教育や文化の面も含む開発戦略を推し進めていくとしている。そのビジョンの先駆けとして、エジプト政府はスマートシティの開発に乗り出し、住居地を増やし、生活の質向上と人口急増の解決を図りたい考えだ。
現在公表されている新都市開発については、ルクソール、カルユービーヤ、マトルーフ、ダカリーヤ、ブハイラー、ギザ、ポート・サイド、カイロ、北シナイ、ベニ・スエフ、ミニヤー、アシュート、ケナ、アスワンの各都市となっている。これらの都市においては、約3,000万人の人口収容が可能となり、雇用機会の増加も期待されている。
エジプトのシーシー大統領は、新しい工業団地において完全自動化の制御室を設けることを指示している。またエジプト全土で行われている道路開設プロジェクトについては、贅沢なものではなく投資の新しいパイプラインを開くことを目指していると話す。建設の初期費用は、55億エジプト・ポンド(約370億円)に上る。
Photo:Getty Images/Saif Alsadoon
【参照】Egypt to start building New Suez City in July - minister
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