現在のマレーシアにおける建築では、鋼鉄やレンガ、コンクリートなどが用いられることが多く、建築素材として竹が使用されることはほとんどない。しかし、持続可能な建築素材として竹に注目が集まっている。

竹を用いた大規模現代住宅「Bamboo Terrace Homes」は、クアラルンプールの郊外都市・サイバージャヤに拠点を置く建築会社によって提案された。主に現地で収穫された竹を使用し、環境に優しいという点をアピールしている。

マレーシアの典型的な広さの住宅をモデルにした「Bamboo Terrace Homes」は、都市部でも郊外でも建築することが可能だという。

マレーシアでは従来竹を用いた建築も行われていたが、害虫や腐敗にあまり強くないこともあり、その存在は鋼鉄やレンガ等の建築素材に取って代わられた。しかし適切に処理、保存された竹は、長期間持続可能となる。

「Bamboo Terrace Homes」では、バスルームを除くメイン構造に竹を使用するデザインになっている。(バスルームは湿気の問題があるため、軽量コンクリートが用いられる。)
メイン構造の枠組みは、建材をあらかじめ工場等で制作し、現場で組み立てる方法が用いられる予定となっており、コスト削減や環境への配慮が可能となる。壁については、軽量の竹を用いた複合版で構成され、柱や屋根などについても竹が用いられるという。また建設費や二酸化炭素の排出量も抑えられるというメリットもある。

現在のところコンセプトのみが発表されている段階だが、今回の提案で建築素材として竹が見直されることが期待されている。

【参照】Architects envision sustainable bamboo mass housing for Malaysia

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セカイプロパティ編集部
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