マレーシア南端部のジョホール州で、経済開発戦略の一環として2006年より始められた「イスカンダル計画」。シンガポールと共同で複合経済都市を開発するという壮大な計画で、コンドミニアムや戸建て、オフィスビル、教育や娯楽施設等が次々と建設されてきたが、現在は供給過剰が問題となっている。

2019年第一四半期の時点で、買い手がつかなかった不動産は51,459件、367.5億リンギット(約9,560億円)相当であったことが発表された。中には現在建設中である物件や建設が始まっていない物件も含まれているという。

物件別に見ると、家具付きのSOHOサービスアパートメントが30,127件(207.8億リンギット=約5,400億円)と最も多く売れ残っており、次に住宅部門の17,462件(109.5億リンギット=約2,850億円)が続く。

買い手がつかなかった住宅については、そのほとんどが100万リンギット(約2,600万円)以上の2~3階建てのテラスハウスであるが、コンドミニアムやアパートメントについては60万リンギット(約1,600万円)程度の物件も見られるという。

供給過剰問題に対処するため、初回の住宅購入者については印紙税を免除するなど、州政府は様々な解決策を講じている。この取り組みは当初は今年6月までの予定であったが、12月まで延長されることが決定されている。

【参照】More than 51,000 units of property in Johor unsold as of Q1 2019

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セカイプロパティ編集部
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